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さとう衣料店のブログです。

鍬ヶ崎の秋の空、妄想なお昼前。

愛犬チロのおもちゃ(本文とは関係ありません)

朝、店を開けようとしたら、東京のナンバーの車が店の前に。

なんでも、自分のルーツを探しに宮古に来ているとのこと。
「さとうごふくやさんに聞いたほうがいいんじゃないかって言われたもので、、、」
お墓の場所を探しすために、手がかりの住所を訪ねて歩いて、、、。
実家組の私にはありえないことですが、きっとわくわくする旅なんでしょうね。

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今年の春に死んだ親父がよく話していたっけ、お前のおじいさんは頑固だったと。
自分のルーツねえ。
今まで考えたこともなかったが、俺も歳をとったということか。
まあ、訪ね探してみるというのもおもしろそうだ。
ぽーんと北陸本線に乗り込む。
季節は晩夏。
もちろん一人旅。

なかなかどうして、墓なんて簡単に見つられるわけも無い。
そりゃそうだ。親父の代から親戚付き合いも途絶えた街だってのに。
それにしても暑い。
この街も今年は残暑がきびしいらしい。汗がふきだしてやたらに喉が渇く。
ふと入る小料理屋。
歳のころは五十前、いや、どうみても四十半ばだろう。
和服の着こなしが古都の街らしい、そんな女将だ。
夕暮れに色づくサッポロの瓶ビールの泡。
うん、うまい。知らない街の知らない店で。いいもんだ。
女房はどうせ友達とディナーだろう。
それにしても、、、。
ふん。あの連中はどうせ女将目当てなんだろう。
田舎者はこれだから困る。
空気を悪くするのが田舎の連中だ。下品な飲み方しやがる。
見よ、あの顔。赤く下品そのもの。親の顔が見てみたくなるというものだ。
親の顔、、、。
ああそうだった。明日も墓さがしか、、、。
まあいい。時間はまだたっぷりある。いっちょやってやろうじゃないか。

「お女将さ~ん、らっきょうある~!?」

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お昼過ぎの店。
お盆シーズンをずらしての夏休みで帰省されたお客様がご来店されました。

私の心の故郷(?)、オレンジ色の電車沿線にお住まいという
まさに「中央線の先輩」です!!
ご実家は宮古市なそうですが、ひさしぶりの帰省でしょうか。
東京も暑いそうで、秋はまだまだ遠いのでしょう。
どうですか?ひさしぶりの宮古は?
宮古滞在中、秋を感じていらしてください。

帰省するという感覚を忘れて何年になるでしょうか。
懐かしいような、たまには感じなければいけない感覚な気がします。
そうはいってもできるわけもなく、
せめて妄想してみる、実家組なのです。

鍬ヶ崎と秋の空(本文とは若干関係あります)