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さとう衣料店のブログです。

牛の山あげ 櫃取湿原は宝でしょ、こりゃ

そぉら、いけー!

妻の実家から「牛を山に上げるよ!」との情報が入りました。
一度も行ったことのない私は、
前泊して早起きしようと、気合を入れ川井に向かったものの、
準備してくれていたかのような「一の蔵」を飲みすぎてしまうという、
気合を入れる場所を間違えるハプニングで
若干ぱやぱやした頭のまま、当日を迎えました。

初めての、櫃取湿原。
噂には聞いていましたが、
まさかこんなに素晴らしい場所だとは!!
その時私は、怒りの感情がこみあげくるのを感じました。

妻よ。
いったいなぜ早く連れてきてくれなかったのか?
1枚目の上写真のように、
私の鼻に紐でも突っ込んで、引っ張ってきてくれなかったのか?
あぁ貴女よ、いったいなぜなのかと。

さらに、
このような素晴らしい環境のもと放牧した、安全で健康な肉牛を、
昨今ますます高まりをみせる、
食の安全への関心と世論に訴えかけられるようなPR云々が
積極的にしかけられないのだ、
県なのか、行政なのか、観光課なのか、(←このあたりにはもともと期待してませんが)
農協なのか、町内会長なのか
婦人部なのか、いつもおちゃめな義母あさ子さんなのか…
とにかくもったいない、という気持ちで、
二日酔いも手伝って卒倒しそうになりました。

サシなどという人工的に太らせた肉よりも、赤身のうまみ。
都会あたりだったら、放っておかないでしょう。

朝9時。
私の腹が減った様子を察知したのか、知らずか、
湿原の管理もしている、まさ叔父さんが、
「ミズバショウ見に行くベー!」。

はずかしながら、ミズバショウを近くで見るのは初めて。
義姉夫婦と歩く湿原、とても気持ちいい。
山歩き好きの方も、ちらほら。
尾瀬よりもこちらが好きと語る、山歩きのご夫婦。
ああ、自然ってすばらしい。

トムソーヤー??と思ったらマサおじさん…

散歩の後は、雪で倒れた木々の伐採作業。
牛たちがケガしないようにとのことなのだが、
これが思いのほか、とても大変な作業。
牛の気持ちになっての作業、枝を拾い集める。
放牧される時には、がんばれよ~(←何をだ?)ぐらいだったのが、
こんな作業を知ってしまうと、
「くれぐれもケガなどしてくれるなよ、お願いだから」と、
牛たちに祈る。
雨風のなか汗がほとばしる。
Reのパーフェクトインナーは、服屋の不躾な“農家ごっこ”をもおしゃれにしてくれる。
俺は生きている…

さあ!
小屋に帰って、ひっつみ食うぞー!

うひょー!?

山小屋に戻ると、
女性陣の特製ひっつみ鍋が、
薪ストーブの上でいい匂いに仕上がっているではないか。
もうへとへと…
いただきます!!

気苦労も多いであろう畜産業。
業界誌をさらりと本で読むぐらいでも確信できる
これまでの農業政策における愚策ぶりと、
将来への日本の立ち遅れ感、ビジョンの無さ。
それでも、義父のが口癖のように言う、「牛をやりたい」という言葉。
春風冷たい山小屋で、
薪ストーブの煙が真横に流れるほどの寒い風をガラス越しに眺めながら
生意気にも2杯おかわりした、ひっつみ鍋。
牛飼い農家の皆さんと囲む鍋に、
心地よい疲れを感じつつも、
義父の気持ちが少しだけわかった気がしました。

例えばこの時期、
しどけにお酒などもいいですが、
やっぱり、肉を食いたいですね。

さあ、いよいよ田植えです!

ところで、
来週あたり、店に関してのお知らせができそうです。
よろしくお願いいたします。