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さとう衣料店のブログです。

さとう衣料店 店再開の意気込みです

このしつこいくらいの食らいつき
勉強になります

今日は雨風が強く寒い宮古地方
この震災で被害にあわれたみなさま
どうか風邪など召しませぬように…

大きい津波が店と家を飲み込んだ時
あまりの喪失感と非現実な惨状に声を失いました
こうなった以上はとりあえず旅に出て
お遍路参りをしながら
ワインを飲み豆でも食って海外でしばらく生活しようと
そう考えていましたが
先立つものがないことに気がつき
またもやがっくり

その日から準備をすすめてまいりました、
さとう衣料店の仮(?)店舗が
いよいよ決定いたしました。

がれき市なる企画も、
やれ便所はどうするんだ?(妻の声)
やれ昼飯にラーメン屋さんに行きたくなったらどうするんだ?(私の声)
という難問を前に、
やはり店やりたいなぁと思っていましたが、
そう簡単に、物件に出物などあるはずもないともんもんとしていたところ、
花の木通りという、鍬ヶ崎の次あたりに素晴らしい場所に
割と簡単に良縁がございまして、
再出発の運びとなりました。

この度の大震災にて

大切なお客様を失いました。
言うまでもなく、
お買い上げいただいたことは有難く
とても忘れられるものではありませんが、
なによりも、
鍬ヶ崎という地で服屋をやるという無謀にも近い挑戦を
市内の繁華街を越えてわざわざ来てくれて
応援してくれた方々を失ったことを思うとき、
また、ご無念とお寒い思いをされたであろうことを思い
本当に涙がでます。

しかし泣いてばかりいられるものではありませんし、
私めの涙など、比べようにならないほどの悲しみに暮れる方も
いらっしゃいます。

お得意さまの励ましの言葉の数々。
被災したもののすぐに店を開けた商売の先輩の
「早く店やれ!」という恫喝(?)。
店屋は店を開けることが大切だと思ってますと教えてくれた友人店主。
応援してくれるメーカー業者さん。
店は無くなってしまいましたが、
流されたものは、私の場合、
“20歳代に打ち込んだ店と思い出のつまった家”だけでした。

故郷を離れなければならない方もいる
お店も、
店どころか生活もままならない方もいる
いろんな思いが交錯して
色でいえば群青色(意味不明)
それでも、もしも
亡くなった方々が愛した街を
店の灯で少しでも明るくできたら

そんな相変わらずの自意識過剰な思いを胸に
かくなるうえは
10年間培った“勢い”で開店しようと思います。

不動産屋さんにあった神棚!
思わず拝んでまいりました

店に服屋に固執して
鍬ヶ崎という私にとっての宮古の風景を胸に
しつこく生きてまいります。
どうぞこれからもご愛顧よろしくお願いいたします。

オープンまでの様子はこのブログでご報告しますので、
お時間ございましたらご覧ください。

さとう衣料店
店長 佐藤邦彦
shop@stwoodman.com